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2011年04月06日
『常連客は窃盗団』無法地帯と化した被災地・仙台〜飲食店経営者の苦悩

東日本大震災の発生から3週間が過ぎ、今、被災地では、治安が悪化しているという ニュースが報じられるようになってきた。
そのようななか、小生は、東北随一の歓楽街とも言われている宮城県仙台市の国分町のキャバクラ経営者(以下、A氏とする)と電話で話す機会があった。
A氏によると、今、仙台は無法地帯と化しているという。
報道が伝え切れていない現実は、聞いていて言葉を失うほどに悲惨だ。
地震発生時、A氏は、仙台市若林区伊在の自宅にいた。地震の揺れでケガを負うことなどはなかったが、ご周知の通り、今回の震災で多大な被害をおよぼした津波がやって来た。
A氏の自宅は海岸から5kmほど離れているが、その約500m手前まで海水が到達してきたという。
その話だけでも津波の凄まじさが伝わってくる。
被災地の状況についてA氏は、「まるで戦後の焼け野原のようです」と語った。
その後、A氏は、被災後の片付けがひと段落したところで、自分の店がある仙台市青葉区国分町へ様子を見に行った。
江戸時代から商業の中心として栄えている国分町。歓楽街としては、バブル期にひと晩で3万人超の集客があったというエピソードも残っている。
震災前は3,000軒の店が営業していたといわれている。
幸いA氏のテナントは、被害が少なくなんとか営業ができる状況であった。
国分町には築30年から40年というビルも珍しくはなく、そうした老朽化したビルのほとんどは、地震でダメージを受け、まるごと立入禁止になっている。
かろうじて営業を再開できた店でも、ガスが通っていないためカセットコンロを使用し、あり合わせの食材で調理をするような状況だ。
集客についてたずねた。
A氏は「本心で客とは呼びたくはないが...」と、店の様子を語り始めた。
今、A氏の店には窃盗団が頻繁に来ているという。
そうした連中が酒に酔うと、決まってコンパニオンへ「コンビニのレジからいくら」「ATMからいくら」などと得意そうに泥棒話を聞かせる。
津波の被害で、放置されたままの自家用車や店、避難によって住人が不在となった住居などを荒らし回っているというのだ。
そのほかの客も、被災者支援でやってきているという割に飲みっぷりのいい自称ボランティアや職を失い途方に暮れている若い女性をねらったAVのスカウトなど、客質は極端に悪い。
支店の状況を見に来たサラリーマンといった普通の客は、ガラの悪い連中が多数を占めているため、店に寄り付かなくなったという。
治安を守るべき警察はというと、「被災地支援や遺体の引き上げ、その識別で出払っており、まったくいない」(A氏)とのこと。
正真正銘の無法地帯へ、続々と犯罪者が集まっているのだ。
女性がおそわれるという事件も起きており、A氏の気苦労は絶えない。
なかでも小生が怒りとむなしさを覚えたのは、窃盗団をはじめとする犯罪者集団に「日本人の若者が多い」(A氏)という事実であった。
A氏を紹介してくれたのは、中洲で4店舗のキャバクラを経営するMLHグループの土屋社長だった。
A氏が中洲を訪れた際、土屋社長の店の客となって、意気投合したという。
土屋社長は、「店を貸すから、落ち着くまでは従業員とともに中洲に来て商売をしたらどうか」と提案した。
しかし、A氏は「(国分町で)営業できる店が頑張って、街を支えないといけない」と、答えた。
現在、土屋社長は、"同業の仲間"として、仙台・国分町へ送るための義援金を集めている。

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